結論: 都道府県社会福祉協議会の貸付で、申込みの相談先は市区町村の社会福祉協議会
生活福祉資金貸付制度は、都道府県社会福祉協議会が実施する公的な貸付です。厚生労働省のページは、この事業に関する問い合わせを、お住まいの地域の市区町村社会福祉協議会で受けていると案内しています。貸付の決定では、貸付条件に加えて、返せる見込みがあるか(償還可能性)も考慮されます。
| 項目 | 緊急小口資金 | 総合支援資金(生活支援費) |
|---|---|---|
| 使いみち | 緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった場合の少額の費用 | 生活再建までの間に必要な生活費用 |
| 貸付限度額 | 10万円以内 | 二人以上の世帯は月20万円以内、単身は月15万円以内(貸付期間は原則3か月、最長12か月) |
| 据置期間(返済を始めるまで) | 貸付けの日から2か月以内 | 最終貸付日から6か月以内 |
| 償還期限(返し終えるまで) | 据置期間の経過後12か月以内 | 据置期間の経過後10年以内 |
| 利子 | 無利子 | 保証人ありは無利子、保証人なしは年1.5% |
| 保証人 | 不要 | 原則必要。ただし保証人なしでも貸付可 |
貸付の対象になる世帯
厚生労働省のページは、貸付の対象を次の3つの世帯としています。
- 低所得者世帯: 必要な資金を他から借り受けることが困難な世帯(市町村民税非課税程度)
- 障害者世帯: 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた人などがいる世帯
- 高齢者世帯: 65歳以上の高齢者がいる世帯
退職や失業で収入が途絶えた人が、この区分や償還可能性の条件に当てはまるかどうかは、社会福祉協議会が判断します。退職したことだけで対象になるとは、厚生労働省のページに書かれていません。
総合支援資金には生活費以外の貸付もある
総合支援資金は、生活支援費のほかに、次の2つが一覧に載っています。
- 住宅入居費: 敷金、礼金など、住宅の賃貸契約を結ぶために必要な費用。40万円以内
- 一時生活再建費: 生活を再建するために一時的に必要で、日常生活費では賄うことが難しい費用。就職・転職を前提とした技能習得の経費、滞納している公共料金などの立て替え費用、債務整理に必要な経費などが例に挙がっています。60万円以内
住宅入居費と一時生活再建費は、据置期間が貸付けの日(生活支援費とあわせて借りている場合は生活支援費の最終貸付日)から6か月以内、償還期限が据置期間の経過後10年以内です。
上限まで借りた場合の総額
生活支援費の月額上限に貸付期間をかけると、借りられる総額の上限が分かります。実際の貸付額は、必要な額と償還可能性を見て決まるため、これは上限の計算です。
| 世帯 | 月額上限 | 3か月(原則) | 12か月(最長) |
|---|---|---|---|
| 単身 | 15万円 | 45万円 | 180万円 |
| 二人以上 | 20万円 | 60万円 | 240万円 |
返済は、最終貸付日から6か月以内の据置期間のあとに始まり、10年以内で返します。たとえば単身で月15万円を3か月借りて合計45万円になった場合、据置期間のあとで10年(120か月)かけて返すとすると、1か月あたりは単純計算で3,750円です(金利なしの場合)。実際の返済計画は、貸付時に社会福祉協議会と決めます。
新型コロナの特例貸付は終了している
厚生労働省のページによると、新型コロナウイルス感染症の特例貸付の申請受付は、令和4年(2022年)9月末で終了しました。現在の貸付は、この特例ではなく、ここで説明している本則の取扱いです。特例貸付を借りた人向けには、住民税非課税などによる償還免除や、返済が苦しい人向けの償還猶予の案内があり、相談先は同じく社会福祉協議会です。
相談先
お住まいの地域の市区町村社会福祉協議会に相談します。連絡先が分からないときは、都道府県社会福祉協議会に問い合わせます(厚生労働省のページに都道府県社会福祉協議会の一覧へのリンクがあります)。厚生労働省は、生活福祉資金貸付制度に関するコールセンター(0120-46-1999、平日9:00〜17:00)も案内しています。
このページで扱わないこと
教育支援資金、福祉資金、不動産担保型生活資金の詳しい条件、自治体ごとの申込書類や審査の期間、自分が貸付を受けられるかどうかの判断は扱いません。借りる前に、社会福祉協議会で条件と返済計画を確認してください。
関連するページ
- 失業手当の受給の流れ: 失業手当はいつ・いくら
- 家賃の支払いが難しいとき: 住居確保給付金(退職・失業で家賃の支払いが難しいとき)
- 失業手当が出ない人・受け終えた人: 求職者支援制度(職業訓練受講給付金)
- 退職後の手続きを選ぶ: 退職後の手続きを状況別に選ぶ
よくある質問
緊急小口資金は、いくらまで借りられますか。
10万円以内です。無利子で保証人は不要です。据置期間は貸付けの日から2か月以内、償還期限は据置期間の経過後12か月以内です。
総合支援資金の生活支援費は、月いくらまで借りられますか。
二人以上の世帯は月20万円以内、単身は月15万円以内で、貸付期間は原則3か月、最長12か月です。
生活福祉資金に利子はかかりますか。
緊急小口資金は無利子です。総合支援資金は、連帯保証人を立てる場合は無利子、立てない場合は年1.5%です。
生活福祉資金は、どこに申し込めばよいですか。
お住まいの地域の市区町村社会福祉協議会に相談します。連絡先が分からないときは、都道府県社会福祉協議会に問い合わせます。
新型コロナの特例貸付は、今も申し込めますか。
申請受付は令和4年(2022年)9月末で終了しました。現在は、特例ではない本則の貸付が対象です。
出典
- 厚生労働省「生活福祉資金貸付制度」(www.mhlw.go.jp)。確認日2026-10-17
- 厚生労働省「生活福祉資金貸付条件等一覧」(www.mhlw.go.jp)。確認日2026-10-17