退職所得の源泉徴収票の紛失・不交付の対応(再発行と届出)

退職金の源泉徴収票が手元にないとき、会社への再発行の依頼、交付されないときの税務署への届出、確定申告と受給の申告書との関係を国税庁の資料で確認します。

結論: 再発行は会社に、交付されないときは税務署の届出

退職金を支払った会社は、退職の日以後1か月以内に、退職所得の源泉徴収票を本人に交付することになっています(所得税法226条2項、確認日2026-10-15)。なくした場合の再発行は、国税庁の手続では扱われていないため、会社に依頼します。会社が交付しない場合は、税務署へ届出書を出す手続があります。

状況別の対応

状況対応先国税庁の案内
受け取ったがなくした退職金を支払った会社交付済みの源泉徴収票の再発行は「源泉徴収票不交付の届出手続」の対象外
交付期限を過ぎても受け取っていない税務署(源泉徴収票不交付の届出書)交付期限は中途退職で退職後1月。期限経過後、随時提出できる

再発行に応じる方法、日数、手数料の有無は、国税庁の資料に規定がなく、会社の対応しだいです。まず人事・総務の担当窓口に連絡します。届出書には、勤務先に交付を求めたことが分かる書類等(依頼のメールなど)と、給与支払明細書が保存されていればその写しを添えます。書面で届出書を作成して持参・送付するほか、e-Taxでも提出できます。

確定申告での扱い

国税庁の確定申告の手引きでは、申告書の提出にあたって源泉徴収票等の添付または提示は不要です。ただし、税務署で申告書を作成する場合には、源泉徴収票等を持参するよう案内されています。

添付が要らなくても、退職金の支払金額と源泉徴収された税額は申告書に書く数字です。源泉徴収票が手元にない場合は、会社に数字を確認するか、税務署へ相談してください。見方は退職所得の源泉徴収票の見方にあります。

受給の申告書との関係

「退職所得の受給に関する申告書」源泉徴収確定申告
出した退職所得の金額に応じた所得税等が源泉徴収される原則として不要。医療費控除などで申告するときは退職所得の金額を書く
出していない退職金の支払金額の20.42%が源泉徴収される確定申告で精算する

出していない場合の精算で源泉徴収票の数字を使うため、紛失の影響が大きくなります。違いは申告書を出す・出さないの違い、確定申告が要る場面は退職金と年末調整・確定申告で確認できます。

国税庁・e-Gov法令検索の公開資料(2026-10-15確認)にもとづく一般的な説明です。個別の申告の要否や、届出書の書き方の判断は行いません。税務の判断は、税理士・税務署へご確認ください。

退職金の手取りは手取り計算で確認できます。

よくある質問

退職金の源泉徴収票をなくしたら、どこに再発行を頼みますか。

退職金を支払った会社に依頼します。国税庁の「源泉徴収票不交付の届出手続」は、すでに交付された源泉徴収票の再発行を対象外としているため、税務署では再発行の手続は扱われていません。再発行に応じる方法や日数は会社ごとに異なります。

退職金の源泉徴収票を受け取っていないときは、どうしますか。

会社は退職の日以後1か月以内に退職所得の源泉徴収票を交付することになっています(所得税法226条2項)。期限を過ぎても交付されないときは、国税庁の手続として、税務署へ源泉徴収票不交付の届出書を出せます。添付書類は、勤務先に交付を求めたことが分かる書類などです。

源泉徴収票がないと確定申告できませんか。

国税庁の確定申告の手引きでは、申告書への源泉徴収票等の添付または提示は不要とされています。ただし、申告書に退職金の支払金額や源泉徴収された税額を書く必要がある場合、その数字は源泉徴収票で確かめるのが基本です。手元にないときは会社に問い合わせるか、税務署へ相談してください。

「退職所得の受給に関する申告書」を出していれば、源泉徴収票は要りませんか。

申告書を出した人は、原則として確定申告は必要ありません(国税庁タックスアンサーNo.1420)。ただし、医療費控除や寄附金控除などで確定申告をするときは、申告書に退職所得の金額を書く必要があります。このとき源泉徴収票の数字が役に立ちます。

申告書を出していないときは、源泉徴収票がないと困りますか。

申告書を出していない場合は退職金の支払金額の20.42%が源泉徴収され、確定申告で精算します。精算には支払金額と源泉徴収税額を使うため、源泉徴収票の再発行や不交付の届出を早めに検討してください。判断が分かれる点は税理士・税務署へ確認してください。

出典