退職時の財形貯蓄・財形年金・財形住宅の扱い(2年の期限・転職時の継続)

会社の給与天引きで貯めてきた財形貯蓄は、退職すると新たな積立ができなくなります。種類ごとの扱い、積立の中断2年で非課税が外れる決まり、転職時の継続手続き、目的外払出しの課税を、厚生労働省と国税庁の公式ページで整理します。

退職したときの扱いを種類別に見る

厚生労働省によると、財形貯蓄制度には一般財形貯蓄、財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄の3種類があります。退職や、役員になるなど勤労者でなくなった場合は、いずれも新たな積立はできなくなります。

項目一般財形財形年金・財形住宅
積立の中断勤労者財産形成促進法上の特段の制限はない(契約の定めによる期間の制限はあり得る)最後の給与天引きの預入日から次の預入がないまま2年が経過すると、利子等の非課税措置が受けられなくなる
退職後新たな積立はできない新たな積立はできない。退職後一定期間が経過すると課税扱いになる(解約等は契約の定めによる)
別の金融機関への預け替え(転退職・金融機関の業務廃止等を除く)3年以上保有していれば任意に可能保有期間に関わらず任意には不可

転職するとき:勤務先異動申告書か、2年以内の預け替え

厚生労働省によると、転職や出向で勤務先が変わっても、新しい勤務先に財形貯蓄制度があれば、勤務先異動申告書の提出などの手続きで引き続き継続できます。新しい勤務先で同じ金融機関の取扱いがない場合も、退職等の日から2年以内に別の金融機関へ預け替えれば積立を続けられます。

転職先の状況厚生労働省の案内
財形制度があり、同じ金融機関を使える勤務先異動申告書の提出などの所定の手続きで継続
財形制度はあるが、同じ金融機関の取扱いがない退職等の日から2年以内に別の金融機関へ預け替えて継続
財形制度がない新たな積立はできない。年金・住宅は退職後一定期間の経過で課税扱いになる

財形年金と財形住宅で国税庁の書き方が異なる点

国税庁のタックスアンサーでは、財形年金貯蓄について、退職等で勤労者に該当しなくなっても、その退職等が積立期間の終了後などの場合には、一定の手続きをすることで引き続き非課税の適用が受けられると説明しています。一方、財形住宅貯蓄については、退職等による不適格事由が生じた場合は非課税の適用を受けることはできないとしています。

項目財形年金貯蓄(No.1319)財形住宅貯蓄(No.1316)
非課税の枠元本550万円までの利子等(財形住宅と合わせて最高550万円)元本550万円までの利子等(財形年金と合わせて最高550万円)
積立の要件5年以上、定期に給与天引きで積み立てる。60歳以降の年金の支払開始まで払い出さない5年以上、定期に給与天引きで積み立てる。持ち家取得等の頭金等として払い出す
退職等のとき積立期間の終了後などの退職等なら、一定の手続きで非課税を継続できる退職等による不適格事由が生じた場合は、非課税の適用を受けられない
目的外の払出し原則として5年間さかのぼって課税原則として5年間さかのぼって課税

どちらも、平成28年4月1日以後に行った災害等一定の事情による目的外の払出しについては、さかのぼって課税しない特例があります。

財形年金を受け取るとき

厚生労働省によると、財形年金貯蓄を非課税で払い出すには、財形年金貯蓄の非課税適用申告書、退職等申告書などの書類の提出が必要です。積立終了前であれば、積立終了時期や払出期間などの契約内容の変更もできます。詳しくは契約している金融機関へ問い合わせてください。

退職前に確認すること

退職日までに必要な手続き全体は退職時の手続きチェックリスト、状況別の案内は状況別の退職手続き案内で確認できます。

よくある質問

退職すると、財形貯蓄はどうなりますか。

厚生労働省によると、退職や、役員になるなど勤労者でなくなった場合は、新たな積立はできなくなります。財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄は、退職後一定期間が経過すると課税扱いになります。解約などの扱いは、その財形貯蓄契約の定めによります。

転職するときは、財形貯蓄を続けられますか。

厚生労働省によると、新しい勤務先に財形貯蓄制度があれば、勤務先異動申告書の提出などの手続きで継続できます。新しい勤務先で同じ金融機関の取扱いがない場合も、退職等の日から2年以内に別の金融機関へ預け替えて積立を続けられます。

財形年金・財形住宅の2年の期限とは何ですか。

厚生労働省によると、最後の給与天引きによる預入日から、次の預入がないまま2年が経過すると、利子等の非課税措置が受けられなくなります。海外勤務をする人、3歳未満の子に係る育児休業を取得する人には例外措置があります。

財形年金・財形住宅を目的外に払い出すと、課税されますか。

国税庁によると、目的外の払出しが行われた場合は、原則として5年間さかのぼって課税されます。災害等の一定の事情による払出しには、さかのぼって課税しない特例があります。個別の取扱いは税務署または金融機関へ確認してください。

厚生労働省「財形貯蓄制度」、国税庁タックスアンサー No.1319「財形年金貯蓄」・No.1316「財形住宅貯蓄」(令和8年4月1日現在法令等)にもとづく一般的な説明です。退職後に課税扱いとなる時期や解約の扱いは財形貯蓄契約の定めによって異なり、個別の課税関係は断定できません。契約先の金融機関、勤務先、または税務署へ確認してください。

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