退職金制度がある事業所の割合の地域差(長野県・鹿児島県)

退職金制度がある事業所は、長野県75.1%、鹿児島県83.5%です。同じ令和2年の県の調査で、規模別・業種別の割合を並べ、比べるときの注意点を整理しました。業種別の退職金の金額は業種別の退職金を一覧で比較にあります。

結論: 令和2年の調査では、鹿児島県が長野県より8.4ポイント高い

2つの調査の条件

項目長野県鹿児島県
調査名令和2年長野県雇用環境等実態調査令和2年度労働条件実態調査
対象常用労働者5人以上の民営事業所常用労働者5人以上の民営事業所
調査時点令和2年4月1日令和2年9月30日
抽出と回答4,000事業所を抽出し、1,636事業所が回答(回収率40.9%)1,000事業所を抽出し、有効回答599事業所(59.9%)。退職金の表の集計は595事業所
規模の区分事業所の規模(その事業所の人数)企業の規模(企業全体の常用労働者数)

規模の区分が違うため、同じ「100〜299人」でも指しているものが少し異なります。たとえば大企業の小さな支店は、長野県の表では小さい規模に入り、鹿児島県の表では300人以上に入ります。

規模別の割合(制度がある事業所)

規模長野県(事業所規模)鹿児島県(企業規模)
全体75.1%83.5%
5〜9人65.4%60.3%
10〜29人77.0%66.7%
30〜49人80.4%―
50〜99人88.4%―
30〜99人―84.7%
100〜299人92.0%92.1%
300人以上97.2%96.0%

鹿児島県は30〜99人を1つの区分で公表し、長野県は30〜49人と50〜99人に分けて公表しているため、この行は並べていません。「―」は、その県が同じ区分で公表していないことを表します。

業種別の割合(制度がある事業所)

業種長野県鹿児島県
建設業83.8%89.6%
製造業81.0%89.7%
情報通信業85.0%65.2%
宿泊業,飲食サービス業48.0%73.8%
生活関連サービス業,娯楽業64.4%65.5%
教育,学習支援業76.9%92.0%
医療,福祉80.0%86.1%
サービス業(他に分類されないもの)71.9%82.1%

長野県で最も低いのは宿泊業,飲食サービス業の48.0%、最も高いのは学術研究,専門・技術サービス業の90.9%です。鹿児島県の宿泊業,飲食サービス業は73.8%で、この業種の差が最も大きく出ています。鹿児島県の情報通信業は集計23事業所のうち15事業所(65.2%)と数が少なく、割合が大きくぶれやすい点に注意してください。

数字を見るときの注意

計算例: 県の数字どうしの差と、全国の数字との差の読み方

差は「ポイント」で引き算します。割合どうしの差を「何%多い」と言い換えないでください。上の表の数字で、読み方の違いを確かめます。

自分の県の数字を読むときは、(1) 調査年、(2) 数えているのが企業か事業所か、(3) 対象の従業員数の下限、の3点が同じ数字どうしだけを引き算してください。

自分の条件で確認する

自分の会社の規模や業種で、退職金がいくらになるかは相場を見る、規模別の金額の違いは企業規模別の退職金を比較で確認できます。受け取る退職金の手取りは手取り計算で確かめられます。自社に制度があるかどうかは、就業規則や退職金規程、人事担当で確認してください。

よくある質問

県の調査の「退職金制度がある事業所の割合」は、何を数えた割合ですか。

働く人ではなく事業所の数に対する割合です。長野県は令和2年4月1日時点、鹿児島県は令和2年9月30日時点の、常用労働者5人以上の民営事業所が対象で、どちらも一部の事業所への郵送による標本調査です。

長野県と鹿児島県の数字を、そのまま比べてよいですか。

全体の割合は並べて見られますが、地域の差と言い切れる数字ではありません。規模の区分が長野県は事業所の規模、鹿児島県は企業全体の規模で、調査時点や回答した事業所の顔ぶれも違います。大企業の小さな支店は、長野県の表では小さい規模、鹿児島県の表では300人以上に入ります。

自分の会社の規模だと、制度がある割合はどのくらいですか。

たとえば従業員20人の事業所なら、長野県の10〜29人の行(77.0%)、鹿児島県の企業規模10〜29人の行(66.7%)が目安です。どちらの県も規模が大きいほど割合が高く、300人以上では長野県97.2%、鹿児島県96.0%です。自分の規模の行を、県の全体の割合(長野県75.1%、鹿児島県83.5%)と見比べて、上か下かを確かめます。

自分の会社に退職金制度がない場合は、どう考えればよいですか。

県の調査では、5〜9人の事業所でも長野県65.4%、鹿児島県60.3%に制度があり、制度がない事業所も一定数あります。自分の会社に制度があるかどうかは割合では分からないため、就業規則や退職金規程、人事担当で確認してください。

全国の調査の割合と並べてよいですか。

並べないでください。全国の調査は常用労働者30人以上の民営法人が対象の令和5年調査(制度がある企業74.9%)で、5人以上を対象にした県の調査とは対象が違います。全国の数字は退職金制度がある企業の割合と種類にあります。

出典