結論: 退職給付制度がある企業は74.9%、小さい会社ほど一時金のみが多い
令和5年の就労条件総合調査では、退職給付(一時金・年金)制度がある企業は74.9%、ない企業は24.8%でした(平成30年調査は80.5%)。制度がある企業のうち、退職一時金制度のみが69.0%、退職年金制度のみが9.6%、両制度併用が21.4%です。
制度があるかどうかは、企業規模で差があります。1,000人以上では90.1%、30〜99人では70.1%です。規模が大きいほど、年金を持つ企業(年金のみ+併用)が増えます。
企業規模別の割合
| 企業規模 | 制度がある企業 | 制度がない企業 | 一時金のみ | 年金のみ | 両制度併用 |
|---|---|---|---|---|---|
| 調査計 | 74.9% | 24.8% | 69.0% | 9.6% | 21.4% |
| 1,000人以上 | 90.1% | 8.8% | 25.9% | 27.0% | 47.1% |
| 300〜999人 | 88.8% | 11.1% | 41.9% | 17.9% | 40.2% |
| 100〜299人 | 84.7% | 15.1% | 60.3% | 13.2% | 26.5% |
| 30〜99人 | 70.1% | 29.5% | 77.2% | 6.6% | 16.2% |
「制度がある企業」「制度がない企業」は全企業を100とした割合で、「一時金のみ」「年金のみ」「両制度併用」は制度がある企業を100とした割合です。全企業には制度の有無が不明の企業を含むため、2つの合計は100%になりません。
業種別の割合
| 業種 | 制度がある企業 | 制度がない企業 | 一時金のみ | 年金のみ | 両制度併用 |
|---|---|---|---|---|---|
| 鉱業,採石業,砂利採取業 | 97.6% | 2.4% | 82.9% | 4.0% | 13.1% |
| 建設業 | 82.9% | 15.6% | 67.0% | 9.2% | 23.7% |
| 製造業 | 85.6% | 14.2% | 64.4% | 12.0% | 23.6% |
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 96.4% | 3.6% | 56.6% | 7.7% | 35.7% |
| 情報通信業 | 74.6% | 24.9% | 48.5% | 17.7% | 33.9% |
| 運輸業,郵便業 | 69.9% | 30.0% | 72.0% | 10.8% | 17.2% |
| 卸売業,小売業 | 77.4% | 22.1% | 64.4% | 11.2% | 24.4% |
| 金融業,保険業 | 92.8% | 6.0% | 35.9% | 27.5% | 36.6% |
| 不動産業,物品賃貸業 | 74.7% | 24.4% | 63.6% | 12.6% | 23.8% |
| 学術研究,専門・技術サービス業 | 87.2% | 12.8% | 50.3% | 11.0% | 38.7% |
| 宿泊業,飲食サービス業 | 42.2% | 57.8% | 71.6% | 14.0% | 14.4% |
| 生活関連サービス業,娯楽業 | 68.5% | 30.7% | 78.4% | 4.8% | 16.8% |
| 教育,学習支援業 | 87.3% | 12.7% | 77.1% | 6.6% | 16.3% |
| 医療,福祉 | 75.5% | 24.5% | 86.9% | 1.7% | 11.4% |
| 複合サービス事業 | 97.9% | 2.1% | 58.0% | 1.8% | 40.1% |
| サービス業(他に分類されないもの) | 54.4% | 45.6% | 70.9% | 9.3% | 19.8% |
制度がある企業の割合が最も高いのは複合サービス事業の97.9%、次いで鉱業,採石業,砂利採取業の97.6%、電気・ガス・熱供給・水道業の96.4%です。最も低いのは宿泊業,飲食サービス業の42.2%で、制度がない企業が57.8%です。
数字を見るときの注意
- 割合は企業の数に対するもので、働く人の数に対する割合ではありません。
- 調査の対象は、常用労働者が30人以上の民営法人です。30人未満の会社は含まれません。
業種ごとの退職金の水準は、業種別の相場ページで学歴・勤続年数別に確認できます。不動産業,物品賃貸業、学術研究,専門・技術サービス業、医療,福祉、教育,学習支援業、卸売業,小売業、サービス業、生活関連サービス業,娯楽業、製造業、宿泊業,飲食サービス業、運輸業,郵便業の各ページがあります。
制度の形態で、受け取り方と税金が変わる
退職一時金は退職時にまとめて受け取る形、退職年金は年金として受け取る形です。一時金で受け取る場合は退職所得として、年金で受け取る場合は別の所得区分で税が計算されます。年金で受け取る場合は年金で受け取る退職金の税金を確認してください。
自分の条件で確認する
制度がある会社に勤めている場合の相場は相場を見る、受け取る退職金の手取りは手取り計算と退職金の手取り早見表で確認できます。自社の制度は、就業規則・退職金規程や人事担当に確認してください。
よくある質問
退職金制度がある会社はどのくらいありますか。
令和5年の就労条件総合調査では、退職給付(一時金・年金)制度がある企業は74.9%、ない企業は24.8%でした。調査の対象は常用労働者30人以上の民営法人で、割合は働く人ではなく企業の数に対するものです。
会社の規模で、退職金制度の有無は違いますか。
違います。制度がある企業は、1,000人以上で90.1%、300〜999人で88.8%、100〜299人で84.7%、30〜99人で70.1%です。
退職金制度がある企業の割合が低い業種はどこですか。
同じ調査で最も低いのは宿泊業,飲食サービス業の42.2%です。最も高いのは複合サービス事業の97.9%でした。
退職金は一時金と年金のどちらが多いですか。
制度がある企業のうち、退職一時金制度のみが69.0%、退職年金制度のみが9.6%、両制度併用が21.4%です。小さい会社ほど一時金のみが多く、30〜99人では77.2%です。
出典
- 厚生労働省「令和5年就労条件総合調査 結果の概況」3 退職給付(一時金・年金)制度、第16表(mhlw.go.jp)。確認日2026-10-12
- 厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」の概要ページ(mhlw.go.jp)