企業型確定拠出年金を退職・転職したあとの手続き(6か月の期限)

企業型確定拠出年金は、退職・転職から6か月以内に手続きしないと自動移換になります。移換先の種類、自動移換の手数料、脱退一時金の要件を公的資料で整理します。

手続きの期限は6か月

企業型確定拠出年金(企業型DC)に入っている人が転職・退職で加入資格を失ったとき、6か月以内に手続きをしないと、積み立てた資産(個人別管理資産)は国民年金基金連合会へ自動的に移されます。厚生労働省の資料には、6か月以内にiDeCo(個人型)・他の企業型DC・確定給付企業年金(DB)・通算企業年金へ移すか、脱退一時金の請求をしなかった場合、資産は国民年金基金連合会に移換されると書かれています(確認日2026-10-04)。

移換先の選択肢

移換先条件
iDeCo(個人型)個人で口座を開いて移す
転職先の企業型DC転職先が企業型DCを導入している場合
転職先のDB(確定給付企業年金)転職先が導入し、受け入れの条件を満たす場合
通算企業年金(企業年金連合会)転職先に企業年金がない場合などの選択肢

どれを選ぶかは運用や手数料の考え方で変わるため、このページでは特定の金融機関や商品はすすめません。

6か月を過ぎた場合の自動移換

自動移換されると、手数料がかかり、年金の受給に不利になります。国民年金基金連合会の資料(令和7年10月1日付)では、次の手数料(税込)が示されています。

項目徴収する主体金額
企業型DCから自動移換されるときの手数料(1回)国民年金基金連合会1,048円
同上特定運営管理機関3,300円
管理手数料(月額、令和8年4月分から)国民年金基金連合会40円(令和8年3月までは0円)
同上特定運営管理機関58円(令和8年3月までは52円)

1回の手数料は合計4,348円、令和8年4月以降の月額は合計98円です(上の表の合計)。「月52円」と書いた古い記事は、令和8年3月までの特定運営管理機関分だけの額です。管理手数料は、自動移換された月の4か月後から負担し、年度分をまとめて資産から引かれます。

自動移換されている期間は、運用されません。老齢給付金を受け取るために必要な加入期間にも数えられません(iDeCo公式の転職・退職のページ)。

60歳前に脱退一時金を受け取れる場合

厚生労働省の資料では、資産が1.5万円を超える場合でも、2022年5月からは、iDeCoの脱退一時金の要件を満たせば企業型DCから直接受け取れます。主な要件は次のとおりです。

日本国籍を持つ海外居住者の扱いなど細かい条件があります。個人型(iDeCo)に移したあとに請求する場合は、資格喪失から2年以内などの別の条件です。個別に受け取れるかは、勤務先の人事・運営管理機関に確認してください。

2026年4月からの事業主の説明

厚生労働省の資料によると、令和8年4月から、事業主が説明する時期が「資格を失ったとき」から「資格を失うことが見込まれるとき」に前倒しされます。自動移換になる人を減らすための改正です。退職が決まったら、勤務先から手続きの案内を受けられるか確認してください。

受け取った一時金の税金

企業型DCの一時金を受け取るときの税金の扱いは退職所得になる一時金のページで説明しています。退職金の手取りは手取り計算、退職後の失業手当は失業手当はいつ・いくらで確認できます。

厚生労働省・国民年金基金連合会・企業年金連合会の公開資料(2026-10-04確認)にもとづく一般的な説明です。運用商品や移換先の選択は個別の判断にあたるため、勤務先・運営管理機関・年金の窓口へ確認してください。

出典