再就職手当の支給条件(8つの要件をすべて満たす)
再就職手当は、失業手当(基本手当)の受給資格がある人が安定した職業に就いたときに支給されます。ハローワークは、次の8つの要件をすべて満たす場合に受給できると案内しています。
| 番号 | 要件 |
|---|---|
| 1 | 就職日の前日までの認定を受けたうえで、支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あること |
| 2 | 1年を超えて引き続き雇用されると認められること |
| 3 | 採用の内定が受給資格決定日以降であること |
| 4 | 待期(7日間)が過ぎたあとに職業に就いたこと |
| 5 | 離職理由で給付制限を受けた場合、待期満了後の1か月間は、ハローワークまたは許可・届出のある職業紹介事業者の紹介で就職したこと |
| 6 | 離職前の事業主、または関連事業主に雇用されたものでないこと |
| 7 | 過去3年以内の就職について、再就職手当・常用就職支度手当の支給を受けていないこと |
| 8 | 雇用保険の被保険者資格を取得していること(雇用保険に加入する労働条件で働いていること) |
退職金を受け取ったかどうかは、この8つの要件に入っていません。退職金は自己都合と会社都合の違いで額が変わりますが、再就職手当の要件を見るのは、残りの給付日数・就職先・就職の時期などです。
支給額の計算:支給残日数 × 給付率 × 基本手当日額
支給額は、基本手当の支給残日数(就職日の前日までの失業の認定を受けたあとの残りの日数)に、給付率と基本手当日額をかけて求めます。基本手当日額には上限があります。
| 支給残日数 | 給付率 | 計算式 |
|---|---|---|
| 所定給付日数の3分の2以上 | 70% | 支給残日数 × 70% × 基本手当日額 |
| 所定給付日数の3分の1以上 | 60% | 支給残日数 × 60% × 基本手当日額 |
基本手当日額の上限は、毎年8月1日以降に変わることがあります。最新の上限額は、ハローワークの「再就職手当のご案内」で確認してください。
計算例:基本手当日額5,000円・所定給付日数90日の場合
条件を置いた例です。基本手当日額5,000円(上限より低い額)、所定給付日数90日の人が、支給残日数に応じて再就職した場合を並べます。
| 項目 | 例1: 残り60日で再就職 | 例2: 残り40日で再就職 |
|---|---|---|
| 所定給付日数に対する支給残日数 | 60/90(3分の2以上) | 40/90(3分の1以上3分の2未満) |
| 給付率 | 70% | 60% |
| 計算 | 60日 × 70% × 5,000円 | 40日 × 60% × 5,000円 |
| 支給額 | 210,000円 | 120,000円 |
残りの日数が多いうちに再就職するほど、給付率が高くなります。残りが所定給付日数の3分の1未満になると、再就職手当の対象にはなりません。
申請の期限と、就職後に受けられる就業促進定着手当
再就職手当の申請は、就職日の翌日から1か月以内に、ハローワークで渡される支給申請書に事業主の証明(採用証明書)を受けて提出します。就職日の前日(前日が土日・祝日なら平日の最終日)には、ハローワークで手続きをするよう案内されています。
再就職手当を受けたあと、同じ再就職先に6か月以上雇用され、再就職後6か月間の賃金の1日分の額が離職前の賃金日額より低い場合は、就業促進定着手当を受けられます。支給額は、(離職前の賃金日額 − 再就職後6か月間の賃金の1日分の額)× 再就職後6か月間の賃金支払基礎日数です。上限は、基本手当日額 × 再就職手当を受ける前の支給残日数 × 20%です。
失業手当の受給の流れと退職後の手続き
自己都合退職の給付制限は、2025年4月1日以降の離職で原則1か月です。要件5のとおり、給付制限があるときは、待期満了後の1か月間の就職がハローワークなどの紹介経由かどうかが支給の分かれ目になります。給付日数と入金日の目安は失業手当はいつ・いくら、病気で働けないときは病気・ケガで退職したときの失業手当と傷病手当金で確認できます。再就職で健康保険が変わるときは退職後の健康保険の選び方も参照してください。
よくある質問
再就職手当はいくらもらえますか。
支給残日数 × 給付率(70%または60%)× 基本手当日額で計算します。基本手当日額には上限があります。支給残日数が所定給付日数の3分の2以上なら70%、3分の1以上なら60%です。
再就職手当の申請はいつまでにしますか。
就職日の翌日から1か月以内に、事業主の証明(採用証明書)を受けた支給申請書をハローワークへ提出します。
退職金をもらっていると再就職手当は受け取れませんか。
ハローワークが示す8つの要件に、退職金の受取の有無は入っていません。要件は、残りの給付日数、就職先、就職の時期、雇用の見込みなどです。個別の判断はハローワークが行います。
自己都合で退職した場合でも再就職手当はもらえますか。
もらえます。ただし、給付制限を受けた場合は、待期満了後の1か月間は、ハローワークまたは許可・届出のある職業紹介事業者の紹介で就職する必要があります。
再就職後の賃金が下がったときの給付はありますか。
再就職手当を受けたあと、同じ職場に6か月以上勤め、賃金の1日分の額が離職前より低い場合は、就業促進定着手当を受けられます。
出典
- ハローワークインターネットサービス「就職促進給付」(hellowork.mhlw.go.jp)
- ハローワーク東京「就職促進給付のQ&A」(jsite.mhlw.go.jp)
- ハローワーク立川「再就職した場合の手続きについて」(jsite.mhlw.go.jp)