3つの選択肢を比べた表(協会けんぽの案内)
退職後に勤務先の健康保険の資格を失ったあとは、協会けんぽの任意継続、国民健康保険、ご家族の健康保険(被扶養者)の3つから選びます。協会けんぽの案内ページが並べている項目にそろえて比べます。
| 項目 | 協会けんぽの任意継続 | 国民健康保険 | ご家族の健康保険 |
|---|---|---|---|
| 手続き先 | お住まいの都道府県の協会けんぽ支部 | お住まいの市区町村の国民健康保険担当課 | ご家族の勤務先 |
| 加入条件 | 退職日までの被保険者期間が継続して2か月以上 | 市区町村へ問い合わせ | ご家族が加入する健康保険の扶養の条件を満たすこと |
| 手続きの期限 | 退職日の翌日から20日以内(20日目が土日・祝日なら翌営業日) | 14日以内(厚生労働省の案内) | ご家族の勤務先に確認 |
| 保険料 | 退職前に控除されていた保険料の約2倍(事業主負担分も自分で負担)。上限あり | 世帯の人数や前年の所得などで決まる。市区町村で額が異なる。減免制度あり | 被扶養者の保険料負担はない |
| 加入できる期間 | 最長2年間 | 期間の定めの有無は市区町村へ確認 | 扶養の条件を満たす間 |
国民健康保険の手続き期限14日は、厚生労働省の案内に「被保険者となったとき、脱退するときなどは、14日以内に」とある内容です。期限を日付順に並べた表は退職後の手続き期限の一覧で確認できます。
任意継続の保険料の決まり方と上限
任意継続の保険料は、退職時の標準報酬月額に、お住まいの都道府県の保険料率(子ども・子育て支援金率を含む)をかけて決まります。退職時の標準報酬月額が32万円を超えていた場合は、32万円で計算します。40歳から64歳の介護保険第2号被保険者は、介護保険料が加わります。
- 保険料は原則2年間変わりません(保険料率が変わる場合などを除く)。
- 毎月10日までに納付書で納めます。口座振替もあります。半年分・1年分をまとめて納める前納は、年4%の割引になります。
- 保険料を納付期限までに納めないと資格を失います。ほかに、就職して他の健康保険に入ったとき、後期高齢者医療制度の被保険者になったとき、亡くなったとき、本人が任意継続をやめたいと申し出たときも、2年の途中で資格を失います。
国民健康保険は失業の事情で軽くなる場合がある
厚生労働省は、倒産・解雇などで職を失った人の国民健康保険料(税)を軽くする措置を設けています。失業時からその翌年度末までの間、前年所得のうち給与所得を30/100として保険料を計算します。対象は、雇用保険の特定受給資格者(倒産・解雇などによる離職)と、特定理由離職者(雇い止めや、疾病などの正当な理由のある自己都合による離職)です。
この措置を使うと国民健康保険のほうが安くなる場合があります。任意継続との差は、退職時にそれぞれの見込み額を比べて決めます。軽減の手続きは、お住まいの市区町村の国民健康保険の窓口で行います。
ご家族の健康保険に入る(被扶養者になる)場合の収入の目安
協会けんぽは、令和8年4月1日から、被扶養者の認定で見る年間収入を、労働契約で定められた賃金(諸手当・賞与を含む)から見込まれる額としています。次の条件を満たす場合に、原則として被扶養者として扱います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年間収入の基準 | 130万円未満(60歳以上または障害厚生年金を受けられる程度の障害者は180万円未満、19歳以上23歳未満の人(配偶者を除く)は150万円未満)で、ほかの収入が見込まれないこと |
| 被保険者と同一世帯の場合 | 被保険者の年間収入の2分の1未満 |
| 被保険者と別世帯の場合 | 被保険者からの援助による収入額より少ない |
失業手当を受けている間の扶養の扱いは、ご家族が加入する健康保険ごとに確認が必要です。このページでは公式資料で確かめられた範囲だけを書いています。
選び方の手順
- ご家族の勤務先に、被扶養者になれるかを確認する。なれる場合は保険料負担がない。
- 任意継続は、退職日の翌日から20日以内に申請する。退職前の給与明細の健康保険料の約2倍が目安。
- 国民健康保険は、市区町村で見込みの保険料を確認する。失業の事情による軽減の対象になるかも聞く。
- 見込みの月額を並べて決める。任意継続は2年間、保険料が原則変わらない。
退職金は国民健康保険料の所得割に入るのかは、退職金は国民健康保険料の算定に入るかで確認できます。国民年金の切替は退職後の国民年金への切替手続き、失業手当は失業手当はいつ・いくら、早く再就職したときの給付は再就職手当を参照してください。
よくある質問
任意継続の申請はいつまでにしますか。
退職日の翌日から20日以内です。20日目が土日・祝日の場合は翌営業日になります。郵送の場合は、20日以内に必着するように送ります。
任意継続の保険料はいくらになりますか。
退職時の標準報酬月額に都道府県別の保険料率をかけて決まり、退職前に控除されていた保険料の約2倍になります。退職時の標準報酬月額が32万円を超えていた場合は、32万円で計算します。お住まいの都道府県と退職前の都道府県が違う場合などは、2倍にならないことがあります。
任意継続は何年入れますか。
2年間です。ただし、就職して他の健康保険に入ったとき、保険料を期限までに納めなかったとき、本人が任意継続をやめたいと申し出たときなどは、2年の途中で資格を失います。
国民健康保険の保険料は退職後に安くなりますか。
倒産・解雇などによる離職(特定受給資格者)や、正当な理由のある自己都合による離職(特定理由離職者)の場合は、失業時からその翌年度末まで、前年の給与所得を30/100として計算する軽減措置があります。対象かどうかは、お住まいの市区町村の窓口で確認してください。
家族の扶養に入れる年収はいくらまでですか。
協会けんぽは、令和8年4月1日以降、労働契約で定められた賃金から見込まれる年間収入が130万円未満(60歳以上などは180万円未満)で、ほかの収入が見込まれず、同一世帯なら被保険者の年間収入の2分の1未満であることを条件にしています。
出典
- 全国健康保険協会(協会けんぽ)「退職後の健康保険」(kyoukaikenpo.or.jp)
- 全国健康保険協会「令和8年4月から任意継続被扶養者となるための要件」を含むよくあるご質問(kyoukaikenpo.or.jp)
- 厚生労働省「国民健康保険における非自発的失業者に対する軽減措置について」(mhlw.go.jp)
- 厚生労働省「国民健康保険の届出」の案内(mhlw.go.jp)