学歴別の定年退職金と支給月数

厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」から、定年退職者1人平均の退職給付額を学歴別に整理します。月収の何か月分にあたるか、勤続年数別・制度形態別の金額もあわせて確認できます。

学歴別の定年退職金と支給月数

退職給付(一時金・年金)制度がある企業で、令和4年1年間に退職した勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者について、1人平均の退職給付額と、退職時の所定内賃金に対する月収換算(支給月数)です。

学歴・職種退職時の所定内賃金(月額)1人平均退職給付額月収換算
大学・大学院卒(管理・事務・技術職)52.6万円1,896万円36.0か月分
高校卒(管理・事務・技術職)43.5万円1,682万円38.6か月分
高校卒(現業職)34.5万円1,183万円34.3か月分

高校卒(管理・事務・技術職)は、金額は大学・大学院卒より少ない一方、月収換算は多くなっています。退職時の月給が低いぶん、月数で見ると差が縮まるためです。比べるときは金額と月数の両方を見てください。

前回の平成30年調査との比較

学歴・職種平成30年調査令和5年調査
大学・大学院卒(管理・事務・技術職)1,983万円(38.6か月分)1,896万円(36.0か月分)
高校卒(管理・事務・技術職)1,618万円(40.6か月分)1,682万円(38.6か月分)
高校卒(現業職)1,159万円(36.3か月分)1,183万円(34.3か月分)

大学・大学院卒は金額・月数とも前回より下がり、高校卒は金額が上がって月数は下がっています。調査ごとに対象企業が入れ替わるため、この差を時代の傾向として断定することはできません。

勤続年数別・制度形態別の金額(定年退職者・万円)

退職給付額は、退職一時金制度のみの場合は一時金額、退職年金制度のみの場合は年金現価額、両制度併用の場合は両者の合計です。

大学・大学院卒(管理・事務・技術職)

勤続年数制度計退職一時金制度のみ退職年金制度のみ両制度併用
勤続20年以上(計)1,8961,6231,8012,261
20~24年1,0218921,2241,490
25~29年1,5591,3781,5862,001
30~34年1,8911,6421,5982,352
35年以上2,0371,8221,9092,283

高校卒(管理・事務・技術職)

勤続年数制度計退職一時金制度のみ退職年金制度のみ両制度併用
勤続20年以上(計)1,6821,3781,6132,145
20~24年557537764526
25~29年6185728551,013
30~34年1,0947681,2951,732
35年以上1,9091,6701,7102,254

高校卒(現業職)

勤続年数制度計退職一時金制度のみ退職年金制度のみ両制度併用
勤続20年以上(計)1,1839561,4511,469
20~24年406377695490
25~29年555421647910
30~34年8005928771,312
35年以上1,4711,3211,6001,610

勤続年数が短い区分で制度形態の順位が入れ替わるのは、該当する退職者が少なく、平均が振れやすいためと考えられます。区分ごとの大小を細かく読み取るより、勤続35年以上の列で学歴の差を見るほうが安定します。

この数字を自分の退職金として読むときの注意

自分の条件で確かめる

自分の会社の算定式は退職金規程の読み方で確かめられます。金額の見通しがついたら、手取り計算で税引後の手取りを試算できます。

よくある質問

大卒と高卒で、定年退職金はどれくらい違いますか。

令和5年調査の定年退職者1人平均では、大学・大学院卒(管理・事務・技術職)が1,896万円、高校卒(管理・事務・技術職)が1,682万円、高校卒(現業職)が1,183万円です。大学・大学院卒と高校卒(管理・事務・技術職)の差は214万円です。

退職金は月収の何か月分ですか。

令和5年調査の定年退職者では、退職時の所定内賃金に対する月収換算で、大学・大学院卒(管理・事務・技術職)が36.0か月分、高校卒(管理・事務・技術職)が38.6か月分、高校卒(現業職)が34.3か月分です。

この金額は、全国の会社員の平均ですか。

いいえ。退職給付(一時金・年金)制度がある企業のうち、令和4年1年間に勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者がいた企業の、定年退職者1人平均の額です。制度がない会社の人や、勤続が短い人は含まれません。

勤続年数が短いと、金額はどう変わりますか。

令和5年調査の大学・大学院卒(管理・事務・技術職)では、勤続20~24年が1,021万円、35年以上が2,037万円です。ただし勤続年数別の区分は定年退職者のうち該当者の平均で、サンプルが小さい区分は振れが大きくなります。

厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」結果の概況(退職給付(一時金・年金)の支給実態)第22表・第23表にもとづく一般的な統計の説明です。個別の会社の退職金は、就業規則・退職金規程で確認してください。

出典