中退共の退職金:掛金納付月数ごとの支給額、分割払いの条件、税金

中小企業退職金共済(中退共)から受け取る退職金について、掛金を納めた月数による支給額の違い、5年・10年の分割払いの条件、一時金と分割払いの税金の違いを、中退共の公式ページで整理します。

退職金は、基本退職金と付加退職金の合計

中退共(中小企業退職金共済制度)は、会社が掛金を納め、退職した従業員に中退共から退職金が支払われる仕組みです。中退共の説明では、退職金は「基本退職金」と「付加退職金」の2本建てで、両方を合計した額を受け取ります。

付加退職金の支給率は年度ごとに違い、中退共の公式ページでは、令和5年度が0、令和6年度が0.0010、令和7年度が0、令和8年度が0.0061と示されています。支給率が0の年度は、その年度の分の付加退職金は上乗せされません。

掛金を納めた月数ごとの支給額

掛金納付月数退職金の額(中退共の説明)
11月以下支給されません。ただし、通算制度を使う場合や、ほかの制度からの引継ぎがある場合は、11月以下でも支給されることがあります。
12月以上23月以下掛金納付総額を下回る額になります。長期に加入した人の退職金を手厚くするためと説明されています。
24月以上42月以下掛金相当額になります。
43月以上運用利息と付加退職金が加わり、長く加入した人ほど有利になります。

転職が多い人や、中退共に入ってから日が浅い人は、納付月数が24月に届く前に退職すると、納めた掛金より少ない額か、支給なしになることがあります。個々の金額は、中退共の公式ページの退職金試算で調べられます。

受け取り方は3つ:一時金払い・全額分割払い・一部分割払い

中退共の退職金の受け取り方は、退職時に一括で受け取る一時金払いのほか、一定の要件を満たせば、5年間または10年間に分けて受け取る分割払い、一時金払いと分割払いを組み合わせる一部分割払い(併用払い)から選べます。

受け取り方要件(中退共の説明)
一時金払い退職金の全額を退職時に支払います。
全額分割払い(5年間)退職した日に60歳以上であり、退職金の額が80万円以上。
全額分割払い(10年間)退職した日に60歳以上であり、退職金の額が150万円以上。
一部分割払い(5年間)退職した日に60歳以上であり、退職金の額が100万円以上で、分割払い対象額が80万円以上、一時金払い対象額が20万円以上。
一部分割払い(10年間)退職した日に60歳以上であり、退職金の額が170万円以上で、分割払い対象額が150万円以上、一時金払い対象額が20万円以上。

分割払いの支払日は、毎年2月、5月、8月、11月の各15日です。年4回で、5年間なら全20回、10年間なら全40回になります。1回あたりの額は、5年間の場合は退職金額×(1000分の51+厚生労働大臣の定める率)、10年間の場合は退職金額×(1000分の26+厚生労働大臣の定める率)で計算されると、中退共は説明しています。

税金:一時金は退職所得、分割払いは雑所得

中退共の説明では、一時金払いで支払われる退職金は、税法上「退職手当等」とみなされ、ほかの所得と分けて課税されます。分割払いで支払われる分は、雑所得として課税されます。

受け取り方所得の区分
一時金払い退職所得(退職手当等とみなされる)
分割払い雑所得

退職所得控除の金額は退職所得控除の早見表、手取りの目安は退職金の手取り早見表と手取り計算で確認できます。中退共など、会社の退職金以外で退職所得になる一時金は、退職金以外で退職所得になる一時金の一覧にまとめています。建設業の共済は建退共の退職金の請求条件・必要書類・税金で扱っています。

中退共(勤労者退職金共済機構)の公式ページ「退職金」にもとづく一般的な説明です。個別の金額や、建退共などほかの退職金共済制度の扱いは、このページの対象外です。税務上の判断は断定できないため、税務署または税理士にご確認ください。確認日: 2026-10-10。

出典