離職票-1・離職票-2が届いたらすること
ハローワークの「雇用保険の具体的な手続き」では、離職後に「雇用保険被保険者離職票(-1、2)」が届くとされています(確認日2026-10-12)。会社がハローワークに出す離職証明書は、離職前に本人が氏名を記載することになっているため、離職理由の記載内容もその時に確認するよう案内されています。失業手当の手続きでは、住所を管轄するハローワークで求職の申込みをしたあと、離職票-1と離職票-2を提出します。会社から離職票が交付されない場合や、事業主が行方不明の場合は、住所を管轄するハローワークに問い合わせます。
離職票が届く時期の目安(退職の翌日から10日以内に会社が資格喪失届を出す)は退職手続き期限一覧で確認できます。
離職理由欄(⑦欄)の区分
厚生労働省のリーフレット「離職された方へ」によると、離職票-2の離職理由欄(⑦欄)は、次のように分かれています。
| 区分 | 内容の例(リーフレットの説明) |
|---|---|
| 1 事業所の倒産等によるもの | 倒産手続の開始、手形取引停止、事業所の廃止または事業活動停止後に再開の見込みがないこと |
| 2 定年によるもの | 就業規則等で定められた定年による離職。定年後の継続雇用が有期契約で、その期間満了で離職した場合は3に当たる |
| 3 労働契約期間満了等によるもの | あらかじめ定められた雇用期限の到来、労働契約期間の満了、早期退職優遇制度・選択定年制度による離職、移籍出向 |
| 4 事業主からの働きかけによるもの | 解雇、重責解雇(労働者の責めに帰すべき重大な理由による解雇)、希望退職の募集または退職勧奨 |
| 5 労働者の判断によるもの | 賃金低下・賃金遅配・過度な時間外労働などの労働条件の問題、嫌がらせなどの就業環境の問題、大規模な人員整理、職種転換への適応困難、事業所移転による通勤困難、労働者の個人的な事情など |
リーフレットは、この区分は離職者が主張する離職理由を把握するために便宜上分けたもので、特定受給資格者などの判断基準とは異なる、と説明しています。最終的な判定はハローワークが行うため、⑦欄で○をつけた理由と異なる結論になる場合があります。このリーフレットは2013〜2014年の版で、手元の用紙の欄の番号や項目が違うときは、手元の用紙とハローワークの案内に従ってください。
離職理由が失業手当に影響する点
リーフレットによると、離職理由が特定受給資格者または特定理由離職者に当たるかどうかで、次の取り扱いが変わります。
- 当たらない場合は、受給資格を得るのに離職前2年間に被保険者期間が通算12か月必要です。当たる場合は、離職前1年間に通算6か月でも満たします。
- 当たる場合は、所定給付日数が手厚くなることがあります。
- 正当な理由のない自己都合離職等の場合は、給付制限がかかります。
区分ごとの給付制限・所定給付日数の違いは失業手当はいつ・いくらで、退職理由ごとの退職金の税金の違いは退職理由別の退職金の税金と受け取り方の比較で確認できます。退職金の額そのものの自己都合と会社都合の差は退職金の自己都合と会社都合の差が扱っています。
会社の記載に異議があるときの書き方
離職票-2の⑦欄の左側の事業主記入欄には、会社が選んだ離職理由に○がついています。リーフレットは、離職者が次の順で記入するよう説明しています。
| 場合 | 離職者記入欄の書き方 |
|---|---|
| 会社の記載に異議がない | 会社と同じ離職理由の□に○をつける。具体的事情にも異議がなければ具体的事情記載欄(離職者用)に「同上」と書く。補足したい内容があれば同欄に書く |
| 会社の記載に異議がある | 自分が主張する離職理由の□に○をつけ、具体的事情記載欄(離職者用)に具体的事情を書く。内容を確認できる資料があればハローワークへ持参する |
| 契約期間の満了による離職 | 更新・延長の希望の有無を⑦欄の該当箇所に○で記入する。事業主の記載(本人から希望しない旨の申出があった等)と食い違うときは、具体的事情に書く |
| 労働者の個人的な事情による離職(5の(2)) | 異議の有無にかかわらず、該当する項目に○をつけ、具体的事情を書く |
記入したら内容を再度確認し、離職者署名欄に記名押印または自筆で署名します。実際は事業主からの退職勧奨だったのに自己都合退職とされている場合などは、ハローワークに相談すると、ハローワークが事実関係を調査して離職理由を判定します(ハローワークの案内)。
ハローワークへ持参する資料の例
リーフレットは、離職者が持っていそうな資料に限って、次のものを挙げています。可能であれば、これ以外の資料も持参するよう案内されています。
| 主張する離職理由 | 持参する資料の例 |
|---|---|
| 契約期間満了 | 労働契約書、雇入通知書、契約更新の通知書 |
| 早期退職優遇制度・選択定年制度 | 制度の内容が分かる資料 |
| 移籍出向 | 移籍出向の事実が分かる資料 |
| 解雇・重責解雇 | 解雇予告通知書、退職証明書、就業規則 |
| 希望退職の募集・退職勧奨 | 希望退職募集要綱の写し、応募の事実が分かる資料 |
| 賃金低下・時間外労働などの労働条件の問題 | 労働契約書、給与明細書、賃金低下の通知書、口座振込日が分かる預金通帳、タイムカードの写し |
| 職種転換・転勤 | 採用時の労働契約書、職種転換・配置転換・転勤の辞令の写し |
| 事業所移転による通勤困難 | 事業所移転の通知、移転先が分かる資料、通勤経路 |
判定はハローワークが行う
リーフレットによると、離職理由の判定は、事業主が離職証明書で主張する理由と、離職者が離職票-2で主張する理由を把握したうえで、それぞれを確認できる資料で事実確認をし、最終的にハローワークが行います。事業主または離職者の主張だけで決まるものではありません。定年後の再雇用が有期契約で、その期間満了で離職した場合の区分は、再雇用の期間の決まり方で変わります。再雇用で働く場合の退職金の扱いは定年後の再雇用と打切り支給で確認できます。
よくある質問
離職票-2の離職理由が、実際の退職の事情と違うときはどうしますか。
離職票-2の離職理由欄(⑦欄)の離職者記入欄で、自分が主張する離職理由の□に○をつけ、具体的事情を書きます。確認できる資料があれば、ハローワークに持参します。ハローワークの案内では、離職理由に異議がある場合はハローワークに相談すると、事実関係を調査して判定されます。
会社の記載に異議がなければ、何を書きますか。
会社と同じ離職理由の□に○をつけ、具体的事情にも異議がなければ具体的事情記載欄(離職者用)に「同上」と書きます。補足したい内容があれば同じ欄に書きます。
離職理由は、失業手当のどこに影響しますか。
特定受給資格者または特定理由離職者に当たるかどうかで、受給資格に必要な被保険者期間(12か月か、6か月でも可か)や所定給付日数が変わります。正当な理由のない自己都合離職等の場合は、給付制限がかかります。
離職票が会社から届かないときはどうしますか。
ハローワークの案内では、会社から離職票が交付されない場合や事業主が行方不明の場合は、住居地を管轄するハローワークに問い合わせます。
離職理由は会社の主張どおりに決まりますか。
決まりません。厚生労働省のリーフレットによると、事業主と離職者それぞれの主張を、確認できる資料で事実確認したうえで、最終的にハローワークが判定します。
出典
- 厚生労働省「離職された方へ -離職票-2の離職理由欄等(⑦欄及び⑰欄)の記載方法について-」(www.mhlw.go.jp)
- ハローワークインターネットサービス「雇用保険の具体的な手続き」(www.hellowork.mhlw.go.jp)
- ハローワークインターネットサービス「基本手当について」(www.hellowork.mhlw.go.jp)